普段、人が無意識に物を買う時、
つねに働いている経済学の論理があります。
たとえば回転寿司店に行ったと仮定しましょう。
マグロの握りと鉄火巻きが流れてきて、
鉄火巻きを取ったとします。
どれかを選ぶ際、
意識の裏側で働く意思決定の大前提は「満足感」という主観的なものです。
経済学でこれを「効用」と呼び、
あらゆる行動の原理は「効用」をできるだけ大きくさせるためと考えられています。
マグロの握りより鉄火巻きが好きだとすると、
前者の効用は「1」、後者の効用は「5」と、
数値で表現できるかもしれません。
経済学とは緻密なお金の研究と思われがちですが、
お金は単に財を買うための手段です。
購入した財でどれだけ満足感=効用が得られるかが重要視されます。
とはいえ効用は千差万別で、
人それぞれまったく異なるもの。
各々の選択がもたらす優劣は絶対的な基準で測ることができません。